MOTHER’S FINEST / Mother Factor
LP (Epic BL-35546)
Producer: Skip Scarborough

89年に久しぶりのアルバム”Looks Could Kill”(Capitol 48988)で復活し、ついでに来日までしてくれたので少しは注目を集めたマザーズ・ファイネストだが、そこで多少ファンクっぽく決めてくれたからといって、彼らの過去のLPまで手を伸ばすファンク・ファンはあまりいないだろう。
だが、このリードのジョイス・ケネデイというのが一時ソロになっていたなかなかの人で、見離すわけにもいかないし、と取り扱いに困るグループ。
72年のデビュー当時(RCA 4790)から確かにロックっぽくはあったが、その頃は回りも混沌としていたし、スライの影響で自然とファンクづく部分もあった。
完全に“ロック”してしまうのは、エピックからアトランティックにかけて。
中には”Niggizz can’t sang rock &roll “(Epic34179)なんていう過激なタイトルの曲もある。
何といっても要のドラムとギターが白人というのが大きい。
ちなみにこのドラマーはB.B.クイーンという。
そんな中で78年の本作だけは、一番ルーファス&チャカの雰囲気が楽しめる。
ファンクもスローも快調である。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志


コメント