ANGLO SAXON BROWN / Songs For Evolution
LP (Atlantic SD-18192)
Producer: Joe Jefferson, Charles Simmons

メンパーが上半身裸で水に浸っている変ったジャケットのグループ。
録音がフィラデルフィアのシグマ・スタジオで76年とくれば、ブルー・マジックやオージェイズ等のヴォーカル・グループを思い浮べるが、彼らはミュージシャンの集まり的なウオーカル&インスト・グループである。
エピックやロックスバリーでシングルを出していたUjimaがその前身で、主にリードーヴォーカルを努める女性のデブラ・ヘンリーはその頃から歌っており、エクスタシー・パッション&ペインのバーバラ・ガスキンスに似た良い声の持主だ。
A(1)のフィリー・ダンサー的な曲で彼女の持味が最も発揮されていると言えるだろう。
この曲はウジマ時代に得意としていたパターンで、ゆったりとし中に切なさがじわじわと伝わってくる佳曲だ。
中間のフュージョン・スタイルの演奏も気に入った。
A(2)の男性リードのスロー・ミディアムも悪くない。
ヴォーカル・グループ・ファンに100%支持されるアルバムではないが一聴の価値あり。
彼らは80年にシルクの名でもう1枚LP (Phila. Inter.36025)を出している。
転載:U.S. Black Disk Guide©久保田泰弘

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