BILLY PAUL / 360 Degrees Of Billy Paul
LP (Philadelphia International LZ-31793)
Producer : Gamble = Huff

生粋のフィラデルフィア男であるビリー・ポール(34年生まれ)が、ギャンブル&ハフによるフィラデルフィア・インターナショナル・レコードが仕掛けたフィリー・ソウルの天下取り作戦を、72年に成功させている。
彼のセカンド・アルバムとなる本作収録の「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」の4週連続チャート1位である。
不倫・密会をテーマにしたこのスムースなバラードは、ブラックXブラックの場合だけでなく、ブラック✕ホワイトの場合をも暗示し、一大センセーションを巻き起こした(ポップ・チャートでも1位となった)。
“ブラックであること”を強調するB(1)、アル・グリーン作品をポップにジャジーにアレンジしたB(2)、またエルトン・ジョンのB(3)、キャロル・キングのA(3)など、全体的にはギャンブル&ハフがビリー・ポールのイメージ、個性を操っている感が強く、逆にシンガーとしての存在感があいまいになってしまっているが、いま改めて聞くとフィリー・ソウル隆盛期の,ある種のすがすがしい空気が何故か新鮮である。
思い出のソウル佳作としたい。
転載:U.S. Black Disk Guide©高地明

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