LP (Arista AL-9575)
Producer: Norman Connors

ノーマン・コナーズとロイ・エアーズとか、はたまたロニー・リストン・スミスといった存在は、ともすれば一緒くたにされて軽視されることも多いようだ。
それはそれで理解できる私だ。
しかし、例えばこのアルバムでリード・ヴォーカルを務めているのが若き日のグレン・ジョーンズとボー・ウィリアムスといえば、その認識も少しは変わるのではないだろうか。
ジャケットに写っているノーマンのGQ然とした出で立ちに惑わされることなかれ。
そこいらのB級グループなんて平伏してしまう,豪快なファンクがぎっしり詰まった傑作である。
そのヴォーカル腕力で聴く者をねじ伏せるボー・ウィリアムスの熱演は圧巻だし、これがノーマンのアルバムの2度目の参加となるグレン・ジョーンズの若さに溢れた歌声も筆舌に尽し難い出来だ。
スターシップ・オーケストラによる演奏は、スリリングな妙味に欠けることは否めないが、ここは好意的にその手堅さを評価したいところ。
ま、それにしてもリーダーの存在感がこれほど稀薄なアルバムも珍しい。
そこにノーマン・コナーズはいたのか?
転載:U.S. Black Disk Guide©松尾潔

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