【がんセンター体験記②】MRIの日は1時間半で終わった。ただし服装と注射で失敗した話

日常

前回、初診で兵庫県立がんセンターに行った記録を書いた。あのとき決まったのが「MRI撮影 → 数日後に結果説明 → 必要なら組織を取る検査(生検)」という段取りで、今日はその1回目、MRIの日だった。

結論から書くと、初診は3時間コース、再来のMRIは1時間半弱。まったくの別物だった。そして、金属を外すことばかり気にしていて、まったく別のところで失敗した。

同じようにこれからMRIを受ける人に向けて、今日わかったことを残しておく。


今日のタイムライン

時刻出来事
9:05駐車場到着
9:16再来受付・問診票記入まで完了
9:19看護師さんによる問診
(撮影)注射のあとMRI撮影。撮影自体は15分程度
10:10会計窓口にファイル提出、駐車券提示
10:30帰宅

初診のときは、9時前に着いて全部終わったのが正午過ぎだった。今日は同じ9時台の到着で、10時半には家に帰り着いている。

初診が長いのは、初回受付・採尿・採血・その結果待ち・診察・相談支援センターの案内と、工程が全部乗っかるからだ。再来で検査だけの日は、この長さを想定しなくていい。


再来受付は驚くほど早い

初診の受付だけで30分かかったのが嘘のように、今日は11分で問診票の記入まで終わった

やることはシンプルで、再来受付を通して、指定された窓口へ行くだけ。今日は52番の窓口だったが、番号を言われても場所がすぐにわからない。ここはその場の係員さんに聞くのが一番早い。自力で探して迷うより、声をかけたほうが確実に速い。初診で採尿の受付機を探して迷った反省が、ここで活きた。

問診票は「当日記入」と案内されていたので、事前に書いて持っていく必要はない。 受付のときに現地で記入する形だった。そのあと看護師さんによる問診が入る。初診のときも診察前に看護師さんとの面談があったので、この病院は「書面 → 口頭で裏取り」の流れが基本らしい。

MRI前の問診で聞かれるのは、主に安全確認だ。体内の金属、手術歴、そして閉所恐怖症かどうか。狭いところが苦手な人は、ここで正直に書いておくこと。我慢して受けるものではない。


服装の失敗:金属だけ気にしていると足をすくわれる

MRIといえば「金属を外す」。時計、アクセサリ、メガネ、ベルト、小銭。ここまでは誰でも身構える。私も身構えていた。落とし穴は別のところにあった。

夏でも機能性インナーとカイロはNG

ヒートテックのような機能性インナーは、繊維に金属が練り込まれているタイプがあり、発熱のおそれがあるためMRIでは着用できない。カイロは鉄粉そのものなので論外だ。

問題は、これが「冬の注意事項」だと思い込まれやすいこと。今は夏で、私も薄手のインナーを何も考えずに着ていた。季節が理由で油断する、というのが一番危ない。

刺青も発熱のおそれがある

これは知らない人が多いと思う。刺青のインクの顔料には酸化鉄などの金属が含まれていることがあり、MRIの電磁波に反応して熱を持つ場合がある。該当する人は事前に申告が必要だ。隠すようなことではなく、安全の問題なので、問診で正直に伝えたほうがいい。

注射がある。しかも事前に書かれていなかった

これが今日一番の実用情報だと思う。

私はコンプレッションウェアを着ていて、結局脱ぐことになった。理由は金属ではなく、撮影前に注射があるからだ。袖がまくり上がらない服だと、そこで余計な手間が増える。

そして、予約票にはこの注射のことが書かれていなかった(少なくとも私は読み取れなかった)。だから完全に不意打ちだった。「筋肉注射なのでちょっと痛いですよ〜」と先に言われてビビらされたが、看護師さんが上手だったのか、痛みはそれほどでもなかった。身構えていたぶん拍子抜けしたくらいだ。

「造影剤」と言われたが、明細は違った

このとき看護師さんからは「造影剤」と説明された。ところが帰宅後に領収書の明細を見ると、書かれていた薬剤名はグルカゴンGノボ。調べてみると、これは造影剤ではなく、腸の動きを一時的に止めて画像のブレを防ぐための前処置薬だった。

骨盤まわりのMRIは、すぐ隣にある腸が動くと画像が乱れる。それを抑えるために撮影前に注射する、というのはよくある手順らしい。造影剤の名前(ガドテリドール、ガドブトロールなど)は明細に載っていなかったので、今回は造影なしの撮影だったことになる。

患者の立場からは、打たれた注射が前処置なのか造影剤なのか区別などつかない。説明する側も、伝わりやすさを優先してまとめて呼ぶことがあるのだろう。気になるなら領収書の明細を見れば薬剤名が印字されている——これは覚えておいて損がない。

いずれにせよ、区別以前に注射があるという事実だけは知っておいたほうがいい。

MRIの案内は金属の注意ばかりが目立って、「注射があるので腕を出しやすい服で来い」とまでは書かれていないことが多い。ゆったりした半袖か、簡単にまくれる袖の服を選んでおけば、それだけで余計な脱ぎ着をしなくて済む。


撮影中:ヘッドホンの音楽は期待したらあかん

撮影中はヘッドホンを貸してもらえて、音楽を流してくれる。ありがたい配慮だ。

ただ、音量が小さすぎて、MRIのガコンガコンという騒音にかき消されて何も聞こえなかった

あとで理屈を知って納得したのだが、MRIの動作音は100デシベルを超えることもある。つまりヘッドホンの本質は防音側で、音楽はおまけということらしい。しかも撮影が始まると自分では音量をいじれないので、「小さいな」と思ったらそのまま最後まで小さいままだ。

対策があるとすれば、始まる前に技師さんへ「もう少し大きめで」と頼んでおくこと。私は次に撮る機会があったら試してみるつもりだ。

音楽を作っている人間が、病院のBGMを騒音に負けて聞き取れなかった。これは笑うしかない。


会計:マイナ保険証はリアルカード、精算機はクレカのPIN入力

初診の記事にも書いたが、この病院はキャッシュレスが通用しないと思っておいたほうがいい。今日も同じだった。

会計窓口にファイルを提出する際、マイナンバーカードの実物での認証がある。 スマホのマイナポータルでは代替できない。物理カードを必ず持っていくこと。このとき駐車券も一緒に提示する。初診では減免のタイミングを自分から聞く必要があったが、会計時に出す流れが分かっていれば迷わない。

そのあとの精算はこうなる。

  1. 会計完了の通知(受信機)が来る
  2. 精算機に診察券を入れると金額が表示される
  3. 支払い

今日はリアルのクレジットカードを持参していたので、カードで決済できた。前回はカードを忘れて現金払いだったので、ささやかなリベンジである。ただし暗証番号(PIN)入力タイプなので、サインで済むと思って番号を忘れていると詰む。ここは地味に大事だ。

今日の費用は、3割負担で8,300円だった。

初診が1,400円だったのに比べると桁が違うが、明細を見ると納得がいく。合計2,767点のうち、画像診断料だけで2,680点を占めている。MRIの撮影料に、画像診断管理加算、コンピューター断層診断(読影料)、そして前処置の薬剤費が乗るとこうなる。

ちなみに明細には「MRI撮影(3テスラ以上の機器)」と書かれていた。MRIは1.5テスラの機器が一般的で、3テスラは高磁場の上位機にあたる。前立腺のように細かい描出が必要な部位では、その差が効いてくるらしい。

MRIの日は1万円近く用意しておくと考えておけば間違いない。

なお駐車場代は、患者は1回100円。滞在時間にかかわらずこの額のようで、初診で3時間近く停めたときも同じだった。ただし精算は現金のみなので、100円玉を1枚残しておくこと。


これからMRIを受ける人へ、まとめ

  • 再来で検査だけの日は1時間半程度。初診の3時間コースとは別物と考えていい。撮影自体は15分ほど
  • 問診票は当日現地で記入。事前に用意していく必要はない
  • 窓口番号を言われて迷ったら、自分で探さず係員さんに聞くのが最速
  • 夏でも機能性インナー・カイロはNG。季節で油断しやすい
  • 刺青は発熱のおそれあり。問診で正直に申告する
  • 閉所恐怖症の有無も問診票で聞かれる。我慢せず書く
  • 撮影前に注射がある(予約票に記載がなかった)。腕まくりできる服で行く
  • 打たれた薬が気になるなら、領収書の明細に薬剤名が載っている
  • ヘッドホンの音楽は騒音でほぼ聞こえない。音量は撮影前に頼んでおく
  • 会計はマイナンバーカードの実物が必要。スマホ不可
  • 精算機は診察券を入れる方式。クレカは暗証番号入力タイプ
  • 費用は3割負担で8,300円(3テスラ機での撮影)。駐車場は患者1回100円・現金のみ

次は、撮影結果の説明を聞く日だ。今日わかるのは段取りだけで、意味がわかるのはそちらになる。そこでまた書く。

(※これは新庁舎建設前の、旧庁舎時代の記録です。設備や運用は今後変わる可能性があります。)

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