【四国縦断 Uber Eatsで巡る旅】Day2 後編|夜の徳島、ナイトクルーズと深夜の大逆転

副業

宿が決まった(詳しくはDay2 中編に書いた)。思いがけず、70代オーナーの民泊「STAY LOTTA」の”初めての外部客”になる、という縁に恵まれた午後やった。

まだ日は高い。荷物を置いて、さて夜の徳島をどう過ごすか——。

このDay2後編、書きたいことが多い。ナイトクルーズ、彷徨った末の晩メシ、そして日付が変わる直前の”逆転”。順にいくで。


夕方まで、しっかり稼ぐ

宿を確保したあとも、夕方まで稼働は続けた。徳島は今夜泊まるだけあって、時間はたっぷりある。

このへんで、ちょっと面白いオファーが2つあった。

ひとつは、16:39のスシロー徳島川内店(¥662/13.1km)。昼に自分は地元の「瀬戸の祭寿し」で寿司を食うたのに、夕方は全国チェーンのスシローを客に届ける。同じ寿司でも、ローカルとチェーンが一日の中で並ぶのがなんか可笑しい。

もうひとつは、18:00のフジ中吉野店(¥1,152)。これは「ピック・パック・ペイ」、つまり店で自分が商品を選んでレジで支払う買い物代行や。7種・計16点というなかなかの大物で、これがこの時点での本日最高額。実は朝にも同じフジで買い物代行をやったんやけど、そっちは1点で¥660。点数が増えると単価も伸びる、いう発見や。買い物代行、侮れん。

そのあいだに、中華の**麻辣湯(マーラータン)専門店「愛宝麻辣烫」**の配達もあった。チェーン店ばっかりの中に、こういうエスニックがぽつんと混ざるのが、街のリアルやなと思う。

……で、この麻辣湯を届け終えたのが18:41。ここで一旦、稼働をストップする。

なぜなら——夜の予定があるからや。


ひょうたん島ナイトクルーズ|「おっさん一人で乗るもんちゃう」

実は、宿のオーナーの家の近所を歩いてる時に見つけてたんや。ひょうたん島の遊覧船

徳島の中心部は、川に囲まれた”ひょうたん島”みたいな形の中州になってて、その周りを小さな船で巡れる。昼の便は¥800やったけど、ナイトクルーズもある。麻辣湯を届けた足で、この夜便に乗ってみることにした。

乗ったのは**¥1,000**の夜のクルーズ。船着き場には夏祭りの提灯が飾られて、ええ雰囲気や。

徳島ひょうたん島ナイトクルーズ

で、正直な感想を言うと——価値は、大アリ。

ただし。

……おっさんが一人で乗るもんちゃうな(笑)

配達で稼いだ金でナイトクルーズに乗り込むおっさん一人。哀愁と満足が同居する、なんとも言えん時間や。でも、ええねん。夜の川から眺める徳島の街は、それだけの価値があった。

しかも、ただ綺麗なだけでは終わらへんのがこの旅や。

潮位が上がってて、橋をくぐる時、船頭さんに「絶対に立たないでください」と言われた。 これが冗談やなくて、実際、頭すれすれで橋の下を通過する。座ってても「うわ、ぶつかるんちゃう?」ってくらいの近さ。夜景に癒されるはずが、なかなかのスリルまで付いてきた。

そして、この夜のハイライトがもうひとつ。

クルーズの最中、川の向こう岸から、阿波おどりの練習の音が響いてきた。

姿ははっきり見えへん。でも、祭り囃子と太鼓の音が、集団で——おそらく連(チーム)単位で練習してるんやろう、暗い川面を渡ってこちらまで届いてくる。この日は7月末。阿波おどり本番(8月中旬)を目前に控えて、街のあちこちで練習が佳境に入る時期や。狙って行ったわけやない。たまたま乗ったナイトクルーズで、本番前の徳島の”本気”の熱気に、音だけで遭遇した。

ここで一個、しおり(AI計画)の手柄を書いとかなアカン。実はこーちゃん、出発前に**「夏祭り・交通規制チェック」**っていう項目をしおりに作ってて、徳島の阿波おどりについても「本番は8/12〜15、訪問の7/27は2週間以上前やから交通規制はかからん」と読み切ってた。そして——その通りやった。街は準備でこれだけ沸いてるのに、交通規制は一切なし。おかげで、丸一日ストレスなく配達も観光もスイスイこなせた。

午前中はスマートキー事件でさんざん振り回されたり、夜は夜でしおりの店が定休日やったり、AI計画がコケる場面も多かったこの日。でも、こういう地味な事前調査では、こーちゃんはちゃんと仕事する。AIは万能やないけど、無能でもない。使いどころやな、と改めて思う。

LEDに彩られた夜景(視覚)と、闇の向こうから響くぞめきの音(聴覚)。徳島という街に、五感で浸る時間やった。午前のスマートキー地獄が、この夜景でチャラになった気がしたわ。


晩メシ難民、さまよった末の「めしや はなたに」

クルーズを降りて、次は晩メシや。……のやけど、これがまた一筋縄でいかへん。

まず、しおりに載ってた店(阿波尾鶏の串焼きの店)に行こうとしたら——定休日。あら。しおりでは、翌々日に香川で骨付鳥を食う予定やったから、徳島ではあえて食い方が被らん串焼きの店を選んでたんやけど、まさかの空振りや。

しゃあない、じゃあ昼に自分が配達した、あの麻辣湯の店に客として行ってみるか、と思いつく。届けた店に自分が食いに行く、っていうのもオツやろ。

……のやけど、店を覗いたら女子ばっかりで、めっちゃ入りづらい。おっさん一人、撤退。ナイトクルーズに続いて、この日は「おっさん一人」の壁に二度もぶつかる。

で、徘徊すること数分。ようやく行き着いたのが「めしや はなたに」。居酒屋やな。もう昼も夜も、しおり通りにはいかへん一日や。彷徨った先で店に流れ着く。まあ、これも旅やわな。

ここで、めちゃ食った。

  • ハマチの薄造り(徳島名産のすだち添え)
  • TFC = Tokushima Fried Chicken の半身揚げ。KFCをもじった旗が立ってて笑った。夕方KFCを配達したのに、夜はTFCを食う——またもチェーンとローカルが並ぶ
  • ハツの炙り
  • でっかいシュウマイ(せいろ蒸し)
  • しらす丼(だし付き)

居酒屋だけあって、会計は**¥5,000ちょい**。ちょっと張ったけど、美味かった。しおりを捨てた昼の寿司に続いて、彷徨って辿り着いた晩メシも当たり。今日の飯運は悪くない。

ただ、ひとつだけ。せっかくの居酒屋で、酒は飲まへんかった

理由は——この後、まだ配達したかったから

目の前に美味い肴があって、居酒屋の空気があって、それでも「もう一稼ぎしたい」で我慢する。我ながら、根っからの稼ぐ人間やなと思う。旅人であると同時に、配達員。飲酒運転だけは、絶対にせえへん。


そして、日付が変わる直前の「大逆転」

晩メシのあと、宿に帰る前にもうひと稼ぎ、とオンラインに戻す。

……これが、大正解やった。

深夜、オファーの単価が跳ねた。

  • 22:05|ステーキガスト徳島応神店|¥786/11.5km
  • 22:34|セブンイレブン北島江尻店|¥1,211/9.2km
  • 23:06|ローソン徳島加賀須野店|¥1,853/7.4km本日最高額!

特に最後の**¥1,853**。7.4kmで¥1,853、つまり1kmあたり¥250近い。日中の平均が¥86/kmやったことを考えると、3倍近い神オファーや。深夜料金というか、サージというか。とにかく、夜が深まるほど単価が上がっていった。

で、ここでこの日の収支を計算してみると——ちょっとしたドラマがある。

この日の稼ぎ(見えてる範囲)は、¥13,186。

一方、この日使った金はというと:

項目金額
昼メシ(瀬戸の祭寿し)¥1,430
民泊(STAY LOTTA)¥5,000
ナイトクルーズ¥1,000
晩メシ(めしや はなたに)¥5,000ちょい
合計約¥12,430(+朝の珈琲庵)

……ギリギリ、稼ぎが上回った。 収支、プラス¥756の黒字や。

そしてここが肝心。もし深夜の¥1,211と¥1,853(計¥3,064)がなかったら、¥10,122で赤字転落やった。徳島でしっかり遊んで、寿司も民泊もクルーズも居酒屋も堪能した一日。その出費を、日付が変わる直前の深夜サージが、最後の最後で帳尻を合わせてくれた

「配達で旅費を稼ぐ」——このコンセプトが、崖っぷちで、なんとか成立した。狙ってこうなったわけやない。旅の神様、ちょっとついてるんちゃうか。


おまけ|この日のオファー全記録(折りたたみ)

数字マニア向けに、Day2に受けた(or 断った)オファーを全部置いとく。興味ある人だけ、下の▶行をタップして開いてな。

① 午前(上陸〜スマートキー事件まで)

時刻店 → 方面単価距離可否
8:37ローソン北沖洲 → 文化の森¥72911.2km
9:04セブン南出来島町¥5926.5km
9:08配達の追加(スタック)¥190+1.4km拒(未踏で不安)
② 午後〜夕方(巻き返し)

時刻単価距離可否
10:39フジ中吉野(買物・1点)¥6603.7km
11:00マクドナルド応神町¥76210.2km
11:25マクドナルドゆめタウン¥9728.6km
11:51マクドナルド北島¥87610.4km
12:19松のや 松茂¥8069.0km
12:49ほっともっと北島¥3203.2km
13:28配達(2)(スタック)¥4182.9km拒(駅前が鬱陶しい)
13:38ゼッテリア クレメントプラザ¥3393.4km
14:00マクドナルド住吉¥3202.8km
16:39スシロー川内¥66213.1km
17:38KFC川内¥5586.8km
18:00フジ中吉野(買物・7種16点)¥1,1528.0km
18:41愛宝麻辣烫(マーラータン)¥5888.75km
③ 深夜(大逆転)

時刻単価距離可否
22:05ステーキガスト応神¥78611.5km
22:34セブン北島江尻¥1,2119.2km
23:06ローソン加賀須野¥1,8537.4km受(本日最高額)

この¥1,853が、収支をギリギリ黒字へ押し上げた立役者や。


深夜、町を包む”謎の臭い”

深夜の配達、吉野川沿い(松茂・北島・加賀須野あたりの河口低地)を走ってると、ひとつ気になることがあった。

町全体が、なんか臭い。

最初は「ワカメか何かの水産加工の匂いか?」と思ったけど、どうもちょっと違う。潮の匂いとも違う。なんとも言えん臭さが、面で漂ってる。川沿いを離れても、しばらく臭かった。

正体は、正直分からへん。ただ、後から考えるに——この日は日中、激熱の猛暑日やった吉野川河口の干潟のヘドロが、昼間の熱でムワッと蒸れて、その臭気が夜になっても低地に滞留してたんやろか、と。あくまで推測やけど。

結局、真相は分からずじまい。でも、こういう「なんやこれ」も、知らん土地を夜に走る醍醐味やと思ってる。徳島を、嗅覚でも記録した夜やった。


民泊で、満足して就寝

深夜の稼ぎも一段落。宿へ帰る。

70代オーナーの民泊「STAY LOTTA」。中はこぢんまりした一室で、キッチンも、ベッドも、ソファベッドも、テレビもある。花柄のカーテンがちょっとレトロで、オーナーが「趣味でやってる」って言うてた通りの、なんとも家庭的であったかい部屋や。

ドアの脇に、相棒のUber Eatsのバッグをどさっと置く。この一枚に、今日一日が全部詰まってる気がした。配達で旅をする男の、夜の部屋。

Day1の快活CLUBは極寒で駐輪場もなくて散々やった。それに比べたら、今夜は——ちゃんとした布団があって、裏にバイクを停められて、そして何より、人の縁のある宿や。宿選びで痛い目見た教訓が、思いがけない出会いで報われた。

満足して、就寝。


Day2、まとめ

振り返ると、ほんまに濃い一日やった。

  • :フェリーの寒さに震え、珈琲庵で正直な感想を書き
  • 午前:スマートキー事件で1時間の地獄、購入店の電話一本で生還
  • :しおりを捨てた寿司が”当たり”
  • 午後:思いがけず民泊オーナーとの一期一会
  • :おっさん一人のナイトクルーズ、橋すれすれ、阿波おどりの音
  • 深夜:¥1,853の神オファーで、収支をギリギリ黒字に逆転

AIのしおりを捨てた午後ほど、良いことが起きた。かといってAIが無駄やったわけでもなく、朝の珈琲庵も、スマートキー事件で右往左往した相談相手も、全部ひっくるめて今日の記録や。人間の勘と、AIの計画。どっちも使いながら、それでも最後は自分の足で街を彷徨う——それがこの旅なんやと、Day2で少し分かった気がする。

さあ、明日はいよいよ徳島を出て、香川へ。うどん県や。

Day3に、つづく。

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