Day6や。この旅もいよいよ終盤、今日は高知から一気に北上して、今治→しまなみ海道を渡って、尾道まで抜ける。地図で見たら「ふーん、上に行くだけやん」て思うやろ。俺も思てた。そんな甘いもんちゃうかったけどな。
とりあえず前編は、高知を早発ちしてから、今治で焼豚玉子飯にありつくまで。相棒はいつものリード125、荷物満載のまま今日も走る。
R33ちゃうくて、Googleマップが選んだR194
昨日(Day5)、高知に降りてくるときはR33の旧道を使た。仁淀川沿いの、あのくねくねした山道や。景色は最高やったけど、正直しんどかった。立ちゴケもしたしな(ミラー傷の件、まだ根に持ってる)。
で、今日は北へ戻る番。実はしおり――こーちゃん(AI)が組んだ旅程やと、今日もR33系のルートで松山方面に抜ける段取りになってた。またあのくねくね走るんかい、と内心げんなりしてたんやけどな。
ところが朝、なんも考えずにGoogleマップに目的地「今治」ってセットしたら、案内されたのがR194やった。しおりのR33ちゃう、別ルートや。いの町から北上して、寒風山を抜けて愛媛の西条に出るやつ。へえ、こっち通すんか、と。半信半疑でそのまま従てみた。
これが結果的に大正解やった。R194はR33の旧道みたいなドキツいカーブが少なくて、川沿いをスーッと走れる。仁淀川の水系やから、水がとにかく青い。いわゆる仁淀ブルーってやつやな。鮎釣りの季節やからか、道中に釣具屋やら川に降りる人やらがちらほら。道の駅も多いから、休憩しながらのんびり北上できる。
おもろいのは、AIのしおりが推したR33を、生身の俺が選んだんちゃう、ってとこや。俺はただGoogleマップに今治って打ち込んだだけ。機械(ナビ)が勝手に決めたルートで、たまたま快走路を引いた。この旅、ナビには散々振り回されるんやけど(それは後々イヤっちゅうほど書く)、朝イチのこれだけはGoogleマップのファインプレーやったな。
早発ちしたのは、昼に今治で焼豚玉子飯を食うって決めてたから。Day4で愛媛入ったとき、西条あたりで食い損ねたやつを、今日こそ回収する腹積もりや。せやから朝はケツ叩いて出た。
道の駅で一服、そしてUFOの話
まず最初に停まったんが、道の駅 土佐和紙工芸村。いの町は土佐和紙の産地で有名なとこや。快晴で、朝から日差しがきつい。まだ体は元気やから、ここはサラッと一服だけして次いく。

もうちょい北上して、次に停まったんが道の駅 633美の里。「むささびのさと」て読むらしい。幟に「NIYODO BLUE!」て書いてあって、ああここも仁淀川の本場なんやなて分かる。工石山とか程野の滝とか、まわりは自然だらけのええとこや。

ここでちょっとした出会いがあった。休憩してたら、新居浜ナンバーのバイクに乗ったライダーのおっちゃんと目が合うて、なんとなく立ち話になった。
「兄ちゃん、遠くから来たんか」 「明石からです。ウーバーやりながら四国ぐるっと回ってて」 「へえ、変わったことしとるな。新居浜も行ったんか」 「行きました行きました、Day4で新居浜も稼働しましたわ」
なんて話しとったら、おっちゃんが「この先な、四国で一番長いトンネルがあるで。寒風山っちゅうんや」て教えてくれた。ほう、四国最長。そら通るのが楽しみやなと思てたら、続けてこう言う。
「あとな、このへんUFOよう出るんよ。テレビの取材もようきとる」
……UFO。急に話のスケールがバグって、俺は「はあ、そうなんすか」としか返せんかった(笑)。トンネルの情報はありがたいけど、UFOはどう受け取ったらええねん。テレビの取材て、UFOのか? それとも別の話か? まあ旅先の立ち話なんてこんなもんや。こういう緩さがええねんな。
――と、そのときは与太話やと思て流してたんやけど、あとで調べたらこれ、ちゃんとした土地の話やった。
【注:UFOラインって何?】 このへん、高知と愛媛の県境の尾根沿いに「UFOライン」っちゅう全長27kmくらいの絶景ロードがある。旧寒風山トンネルのあたりが入口で、まさに俺が走ってた一帯や。名前の由来がまた洒落ててな、もともとは「雄大な峰が続く道」で**「雄峰(ゆうほう)ライン」**と呼ばれてた。この「雄峰」がUFOの語呂になっとる。ほんで昭和62年に、登山者がここで撮った写真にほんまにUFOが写っとって新聞沙汰になった。語呂と実話がダブルで乗っかって「UFOライン」になったっちゅうわけや。しかも地元には昔から「山の方に大きな光が落ちる」て言い伝えも残ってるらしい。トヨタのCM(菅田将暉が出てるやつ)でも使われた有名スポットやて。テレビの取材もちょくちょく入るらしいから、おっちゃんの「取材ようきとる」もこれのことやったんやろな。……おっちゃん、与太話やと思てごめん。ちゃんとした観光名所やったわ。
閑話休題。トンネルの話に戻る。
四国最長・寒風山トンネルは、125ccには長すぎた
で、おっちゃんの予告どおり寒風山トンネルに突入する。全長5,432m。……長い。マジで長い。
車で長いトンネルを走った経験は何度もあるけど、125ccでこの長さは初めてや。ずーっと同じオレンジの灯りの下を走り続ける。しかもトンネルの中はひんやり涼しい。俺は早う抜けたくてそこそこ飛ばしてたから、走行風で寒いくらいやった。夏やのに鳥肌立つ感じ。
で、5キロ以上走ってようやく出口の光が見えて、外にポーンと放り出されたら――灼熱地獄。真夏の日差しがフルスロットルで待ち構えとる。涼しい→いきなり炎天下、この寒暖差よ。体が「どっちやねん」て混乱する。抜けた瞬間に汗が噴き出してきて、思わず苦笑いしたわ。
原付二種で四国を旅しとると、こういう「体で食らう」瞬間が多い。車ならエアコン効いた箱の中で気づかんことを、バイクは全身で受ける。しんどいけど、まあこれが原付旅の醍醐味っちゃ醍醐味やな。
トンネル抜けたら、今度はネジが落ちた
……と、旅情に浸ってたのも束の間。トンネルを抜けてしばらく走ってたら、なんか手元がおかしい。ハンドルまわりに付けてるマウントバー――スマホホルダーとかを固定しとるあのバーが、グラグラしとる。
見たら、バーを留めてる六角ネジが1本、緩んで落ちかけてる。というか、もう落ちた。うわ、と思て慌てて路肩に停めて確認したら、幸いネジは近くに落ちてて回収できた。よかった、これ無くしてたらアウトやった。走行中にスマホごと落ちてた可能性もあるからな、地味にヒヤッとする。
問題はここからや。ネジは見つかったけど、締める工具を積んでへん。六角レンチなんか持ってきてへんのよ。仕方ないから指で手回しでギュッと締める。けど手締めなんて振動ですぐ緩む。ちょっと走ったらまたグラグラ、停まって締め直し、また走ったらグラグラ……この繰り返し。あほらしいけど、外れて無くすよりマシやからやるしかない。
これ、完全に自分のミスや。旅に出る前に最低限の工具くらい積んどけよっちゅう話。新車で浮かれて、そういう地味なとこが抜けてた。Day1でも新車トラブルで散々やったし、Day5では立ちゴケもした。この旅、なんやかんやずっと機械に振り回されとる気がするわ。
結局このネジ問題は、今治に着いてから100均で六角レンチを買うて、ちゃんと本締めして解決した。110円で救われた。ほんま100均様々や。
11時過ぎ、今治着。まずは今治城
だましだまし走って、今治に着いたんが11時過ぎ。しおりでは12時着の予定やったから、早発ちが効いて予定より早い。
せっかくやから今治城をちらっと見に行く。堀端の道路から眺めたんやけど、これがなかなかの絵になる。海水を引き込んだ堀の向こうに、白亜の天守と櫓、どっしりした石垣。快晴の青空にめっちゃ映える。
[画像:IMG_4088 今治城 天守]
今治城は海水を堀に使た「水城」で有名らしい。時間と体力に余裕があったら中まで入りたかったけど、今日はまだ先が長い。しまなみも尾道もこれからや。せやから城は道路から「見た」だけ。この旅、丸亀城(Day3)、川之江城(Day4)と城を横目に通ってきたけど、今治城もそのノリでサラッとや。城巡りが主目的の旅ちゃうからな。

焼豚玉子飯、リベンジ成功。ただし……
さて、今日のメインイベント。焼豚玉子飯や。
もともとしおりでは「白楽天」っちゅう有名店を狙ってた。今治の焼豚玉子飯といえばそこ、みたいなAI下調べの結果や。けど実際は、白楽天を目指して一直線に行ったわけちゃう。今治の街をぶらぶら流してたら、たまたま「重松飯店」っちゅう店が目に入った。看板見たら、なんとここが焼豚玉子飯の元祖らしいやん。

これぞ旅やなと思た。ガチガチに計画立てても、結局その通りにはいかへん。ぶらついてたら偶然、元祖の店に当たる。しおりが崩れて、現場のリアルがそれを上書きしていく。この旅、ずっとこのパターンや。
店に入る。並800円、特上1000円。俺はもちろん特上いった。せっかくのリベンジやからな。しかもマヨネーズを別途注文して追加した。ネギとマヨをたっぷり乗せて、半熟の目玉焼きが2個、甘辛いタレがかかった焼豚、これを白飯の上にドン。「当店はレンゲでお召し上がりください」て書いてある。ほう、レンゲで食うスタイルか。

で、肝心の味やねんけど――正直に書くで。
実はこの焼豚玉子飯、俺は初めてちゃうねん。前に明石公園でB-1グランプリがあったとき、そこで食うたことがある。そんときは「うまいなこれ」て素直に思た。せやから今回、「人生初の焼豚玉子飯に感動!」みたいなことは書かれへん。それは嘘になる。
ほんで今回どうやったかっちゅうと……正直、盛りすぎた。マヨたっぷり乗せて、特上で量も多くて、腹がパンパンになった。うまいことはうまいねんけど、途中から「もうええわ」て、後半ちょっと飽きてもうた(笑)。
盛りすぎたのは、皿の上やった。リベンジに張り切って全部乗せしたのが裏目に出た感じ。味の問題ちゃう、俺の食い方の問題や。次あったら、普通に並で、トッピングも控えめで食うのがちょうどええんやろな。
腹ごなしにウバオン2件
飯食うて、一服して、ネジも100均レンチで本締めして、ようやく体勢が整た。ほな、せっかく今治におるんやから、ちょっと稼いどこか。ウバオン、つまりウーバーのオンライン、稼働開始や。
とはいえ今日は稼ぎに来た日ちゃう。あくまで通過ついで。軽く2件だけ回した。
- 13:22 モスバーガー今治バイパス店 → ¥368(6.1km/17分)
- 14:02 松屋 今治片山店 → ¥498(7.3km/23分)


6.1kmで¥368か……単価だけ見たらまあまあ渋いな。地元の明石とどっこいか、ちょい安いくらいの感覚。まあアウェイやし、時間帯も昼下がりやし、こんなもんやろ。2件で合計¥866。稼ぐというより、体を慣らして次への繋ぎ、みたいな感じや。
これでウォーミングアップは完了。腹も満たしたし、ネジも直したし、財布もちょっと潤た。いよいよ本日の大本命、しまなみ海道に向かう。
……この後、しまなみで俺がどんな目に遭うかは、まだ知らんかった。橋の上でいろんな意味で「ゾワッ」とすることになるんやけど、それは中編で。
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【四国縦断 Uber Eatsの旅|シリーズ一覧はこちら → https://funkysay-g.com/category/shikoku-uber/ 】

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